チュウレンジバチ
1.加害状況

ミフシハバチ科の蜂で、バラに害を及ぼすのは幼虫で、頭が茶色又は黒色、胴はグリーンです。
バラに集中的に害を与えるため、「ROSE ARGID SAWFLY」という英名があります。
成虫はお腹がオレンジ色をしており、バラの新梢の柔らかい部分に産卵管を挿入して、茎に縦に線をつけて卵を産みつけます。この傷は割れて傷跡となります。卵は2列で計10個産みつけ、10日で孵化します。孵化すると茎がパッカリと割れて、小さな薄緑色の幼虫が出てきます。
その後、十分に育った老熟幼虫は、土中で蛹(さなぎ)になって越冬し、春に孵化するそうです。バラに付くチュウレンジバチには、「アカスジチュウレンジ」と「ニホンチュウレンジ」の2種類があります。

幼虫が若い葉に群生して、葉縁より葉をかじって食べます。大きくなると葉脈のみを残して、その部分が丸坊主になることもあります。

チュウレンジバチとは、古いハチの仲間で、社会生活をせず、幼虫は葉を食べて勝手に育ちます。成虫は花の蜜などをなめるそうです。

年3回、5月、7〜8月、8〜9月に成虫が現れ、バラの新梢の柔らかい部分に産卵管を挿入して卵を産み付けます。

幼虫は産卵場所より上部の付近の若い葉1枚に群生して(運良く、このとき発見できた場合は、葉を1枚処分するだけでOKです)、葉縁より食べます。

成長すると、次第に分散していき、老熟幼虫は地上(地面、落葉下など)に降りてきて、繭を作り蛹化します。

2.対策

1.幼虫は、薬剤には弱いので、通常の薬剤散布で防除できます。
   使用薬剤例・・・アクテリック乳剤、オルトラン水和剤、オルトラン液剤、スミチオン乳剤etc.

2.バラに孵化前の産卵傷を見つけた場合、竹串などで軽く産卵傷をなぞって卵をつぶし、傷口に「トップジンMペースト」を塗っておきます。

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